天先そらさき 案内人ブログ

仏像制作を中心に作(創)ること、幸せに生きることを綴ります

本物の布で衣紋を確認する

カテゴリ:習作

だいぶ前に書いたことがあるのですが、最近、サフランの小屋に吊るした絹(着物生地)がいい感じにドレープを描いていて、衣紋の参考になるなと思ったので、改めて記載します。先輩たちから教えてもらったことのひとつに、衣紋は本物の布を見て参考にするといい、というのがありました。ある人は、菩薩像の衣がどこをどう回ってどうなっているのかを理解するため、奥さんの体に布を巻いてもらってチェックしたと話してくれました。...

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左右非対称で柔らかさを出す

カテゴリ:習作

今回作ったミニ白衣観音ですが、実は唇が左右で非対称。左右同じ形に直したかったのだけど、直しきれませんでした。上唇の幅と上がり方、そして形も左右で違います。顔が小さいからアップ撮るのも難しい先生にはこれをしっかり見抜かれました。「うん、大丈夫。これくらいなら普通は気付かないし、柔らかさも出て、かえって良いから」と。遠目には分からない更に話してくれたのがこんなこと。仏師は、あえて左右非対称に創ることが...

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仏像の胸の位置

カテゴリ:習作

勢至菩薩の胸の位置が高いような気がして、先生に見てもらったら、やっぱり高かった…。もう修正はしないけど。ただ、適正範囲の中には入っているそうで、その中の一番高い位置だから大丈夫だよと言われました。仏像の胸は下にいきがちだから、と。これ、図面には出てないのです。腕が邪魔して見えない位置。だから自分で他の仏像も見ながら彫ったのだけど(彫るにも腕が邪魔)、何となく高い気がして、でもやっぱり腕が邪魔ではっ...

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つるつるに見せる彫り方

カテゴリ:習作

彫り跡の角を取り表面をきれいにする仕上げ。丁寧にやっているのになぜか角が消えない。そんなことありませんか。30cm離れた位置(だいぶ近く)から見てもつるつるに見える仕上げの仕方です。いや、大したこっちゃありませんが。気付いた時にはうれしかったので、まだ気付いていない皆様にもシェア。彫刻刀をこまめに砥ぐ逆目を避ける細かな刀運び刃を滑らせるときれいに削げる進む方向を多方向にする←これ光の当て方(向き)を変...

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台座の木取り縁取り完了

カテゴリ:習作

板状の角材をバンドソーで丸く切り出し、更に基本的なラインを取って(縁取り)、台座の木地ができました。2枚目向かって左に写っているような型を作り、側面から合わせて、形を確認します。これは、形を均一にするためです。1枚1枚を彫り出す前に基本的な傾斜を作っておく方が作業しやすく、かつ、ばらつきのない花びらになります。プロは木地師さんに頼むようです。縁取りまで旋盤できれいに均一に削ってくれますから、いいです...

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定規が使えない場所へ直線を引く

カテゴリ:習作

台座用の木材を縁取りしていくと、16等分した線が消えてしまいます。そのままでは花びらが作れませんから、線が入った状態を保ちながら縁取りしないといけません。円形に切り出し型に沿って形作る曲線部分への線引き、私はこんな風にやってますというお話し。中央にピンを打ち、そこから糸を張ります。残っている線と線をつないで(裏側も確認)直線を描きます。それだけ。布の巻き尺でやることもあります。一回り小さい型紙を作っ...

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仏像彫刻の基準となる大きさを割り出す

カテゴリ:習作

「一ツ(ひとつ)」という比率の単位を基準として仏像彫刻のパーツサイズが決められていることは書きました。ではその「一ツ」ってどうやって出すのか。まずは、作りたい仏像の図面で足裏から額の髪の生え際までの長さを測ります。足元を0、髪の生え際を10として、その間を10等分します。この10等分したものが「一ツ」です。この勢至菩薩では髪の生え際が256mmの高さでした。だから一ツは25.6mm。普通はこれが整数となるような大き...

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台座の大きさの決め方

カテゴリ:習作

過日、先生に教えてもらったことが、本にも書いてないし、どこにも誰も言及していなかった(私には見つけられなかった)疑問点だったので、仏像彫刻をする方のために書いておきます。台座付きの図面でない場合、自分で台座のデザインを決めるわけですが、大きさを決めるにあたりルールはあるのか、分かりませんでした。大体の大きさなら他の仏像写真を参考に決められるし、同サイズの仏像から計算で割り出すこともできますが、私は...

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手を掛け過ぎない

カテゴリ:販売作品

販売する・しないに関わらず、仏さまを「これで完成」と決めるには決意が必要です。チェックすればするだけ、まだここがちょっと…という部分が出てくるのです。それをずるずると続けていたら一生完成なんてあり得ません。先生が以前それに関して、師匠である松久宗琳氏の言葉を教えてくれました。それを聞いて私は思いました。あるポイントを過ぎたらもう手放さないと、それは執着になる。その後の仏像はもはや仏さまではない。こ...

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彫るのは自分の顔という説

カテゴリ:販売作品

白衣観音を見てもらったら、私の顔に似てきたと先生に言われました。彫る人の顔になってくる。これ、先輩たちも同じこと言ってました。確かに、そうなんです。仲間の仏像を見ると彫った本人に似ています。ベテラン先輩によれば、形を作るにあたり無意識のうちに見慣れた自分の顔を参照しているからではないか、と。そうなのかもしれませんね。そしたら、毎日自分の顔より美しい像をずっと見ていたら、そのお顔が自然と現れてくるの...

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