天先そらさき 案内人ブログ

仏像制作を中心に作(創)ることを綴ります

不均一なパワー

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

先日紹介した「木のこころ 仏のこころ」の中にもうひとつ、面白い話がありました。法隆寺伝法堂の虹梁(外側のはり)について、1枚1枚全部違う長さや形状のものをうまく組み合わせて統一感のある美しい形に仕上げていると西岡棟梁さんが解説してくれてます。唯一無二の素晴らしい形である、と。曰く「不統一の統一」。バラバラのものをまとめるのがとても難しい技だというのも想像できます。遊びがあるので柔らかい感じになるんで...

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仏は民衆の心によって成立している

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

ベテラン先輩に借りた本を読んでおります。「木のこころ 仏のこころ」クリックするとAmazon該当ページに飛びます。内容は宗雲先生の師匠の師匠、大(おお)先生と宗雲先生が呼ぶ松久朋琳さんと宮大工棟梁・西岡常一さんの対談を、奈良の文化歴史に詳しい青山茂さんが進行しているもの。木を扱う名人同士ってとこでしょうか。こころというものについて熱く語っています。その中に「あっ」と思った記述が。私は以前、文化財として保...

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中宮寺発行の写真集

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

奈良の中宮寺へ行ったとき、買おうかどうしようか迷ったものがありました。それは菩薩半跏像の写真集。さすがに良い写真が揃っていて、彫るなら役に立つと思えるものでした。中宮寺発行1500円。迷ってしまったから買わなかったのだけど、帰ってから買えば良かったと思いました。中宮寺へ行くお仲間には「あれはすごくいいですよ」なんて薦めたりして。その写真集、オークション等にも出てこないし、中宮寺へ行かなければ買えないと...

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瑠璃観音 本体とりあえず完成

カテゴリ:習作

この数ヶ月間一体何をしていたのかと思うでしょうが、何もしてなかったんです(笑い)。他にやる事が山ほどあって趣味の仏像を彫る余裕がありませんで…。もうこれで完成としちゃいましょうと決めました。これはもう完成しないのではないかと思ったこともあるくらいなので、終わらせることができただけで上出来です。あと、もう少し表面をきれいにしたい所がありますので、もうひと手間ではありますが。問題の指ですが、手首から切...

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仏像彫刻の本が豊富な本屋さん at 静岡駅前

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

仏像彫刻仲間に教えてもらいました。静岡駅前で一番は北口地下街からも入れる戸田書店。2階に美術関連のコーナーがあり、そこに揃っています。駅前で一番という事は静岡市で一番、そして多分静岡県中部で一番です。私も先日寄ってみました。確かにこの辺りでは一番の品揃えだと思われます。仏像彫刻の基本書とも言える「仏像彫刻のすすめ」が置いてあるところが素晴らしい。次が新静岡セノバにあるジュンク堂。こちらも結構ありま...

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瑠璃観音の手

カテゴリ:習作

薄い衣にも苦心してますが、手にはもっと頭を抱えております。瑠璃観音は手首を少し内側に向けてつぼを持っており、下図が正面からではなく斜めからの角度なので正しい形が分からないのです。先生に「うーん、これはヨロシクない…」とつぶやかれつつ、直しを入れてもらうのですが、私の頭の中に正しい形が入っていないからいくら彫ってもそっちの方向へ進みません。かつて練習で作った仏手や自分の左手を見ながらやっているのです...

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彫る前からそれは仏さま

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

宗琳さんの本にはこんな言葉が載っていました。極端にいえば、木取りも何もしていない、まだひとつのかたまりでも、この木を使って仏を彫ろう、と決めた瞬間から、もはや普通の材木ではなくなるのです。その時から、それは仏です。たとえ未完成になってしまっても仏さまなのです。―大佛師 松久宗琳 より仏像彫刻仲間が父親に救世観音を彫ってあげようと木取りした木材を用意したのだけど彫る時間がないままお父さんは亡くなり、そ...

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截金(きりかね)

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

仏像を彩る金箔模様を截金(きりかね)というのだそうです。教室でそれに仲間がトライしているのを見て初めて知りました。金箔を線に切って貼るのですね。すごく細かい、神経を使う作業です。先日紹介した『大佛師 松久宗琳』新版に成田山新勝寺の菩薩さまがカラーで載っていて、その華麗で緻密な美しさにしばし見惚れました。そこで初めて截金という言葉を意識した次第です。素の木目もいいけれど、こんなに見事に装飾されたらあ...

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大佛師 松久宗琳 新旧2冊の違い

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

先日書いた2冊の違いについて。写真をクリックするとAmazonの該当ページへ飛びます。まずは旧版の大判ハードカバー。1992年刊。写真の大きさが少し大きめな物がある解説と写真が別ページ…写真を純粋に楽しめる初版だけに宗琳さんへの想いがあふれる様写真はカラーとモノクロ次は新版A4サイズ。2014年刊。写真と解説が同じページで以前よりシステマチック…情報収集には効率的写真が少し小さめの物がある前書きと後書きが以前と変わ...

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松久宗琳という人

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

現代の仏像彫刻界を導いた大人物を呼び捨てなんかにしちゃって仏師の方々から叱られそうですが…仏像界を知らない素人なのでご勘弁を。大佛師 松久宗琳という本を読んでおります。松久宗琳氏の作品集なのですがその作品のみならず、宗琳さんが残した言葉の数々が星のごとく輝いて感じられます。ああ、こんな人がいたんだな。こんな人が仏像彫っていたんだな。そりゃあ素晴らしい作品を残しただろうなぁ。なーんて素人なりに魂を揺さ...

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