天先そらさき 案内人ブログ

仏像制作を中心に作(創)ること、幸せに生きることを綴ります

救世観音

カテゴリ:習作

昨夏からのんびり作っていた救世観音をやっと完成させました。正直、ネットに掲載するには仕上げの甘さなど気になりますが救世観音を彫る情報が少ないのでご参考まで。写真をクリックすると拡大できます。素材はクスノキ。刀を入れる度、えもいわれぬ芳香(本物の樟脳)が漂い幸せになれました。顔には平刀・丸刀とも1.5mmを使用。細かい細工をするにはなかなか厳しい小ささです。本には「シャープなラインの中にも観音様特有の慈...

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親より先立った子供は天国へ行けない…わけはない

カテゴリ:雑記

仏像を作ってはいますが私は、仏教に対して強い信仰心を持っているわけではありません。日本人として生まれ育った環境にしみ込んだ仏教的思考が染み付いている程度です(海外へ行くとよく分かります)。良い所は取り入れますが全てに従うわけではなく、仏教だってキリスト教だって間違いはあると思っています。だからこういう教えを目にすると腹が立ちます。親より先に死ぬのは罪なことで、さらに子供は生きている間に徳を積んでい...

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道具の手入れ

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

仏像彫刻仲間から彫刻刀を預かり、砥ぐ機会がありました。粗彫り用の大きな刀2本。刃こぼれがあったため、紙砥(やすり)の中砥と仕上げ砥で刃こぼれをなくしてから皮砥で仕上げました。紙砥を使うのは久しぶり。普段は皮砥だけで用が足りるのと、買ったときに面白がって紙砥(中砥・荒砥)を使ってえらい目に遭ったことがあって避けていました…。今も決して上手ではありませんが当時は今よりずっと下手だったから刀をまっすぐ固定...

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彫刻刀砥ぎ機

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

買って良かったと思う物の断トツはやはり彫刻刀砥ぎ機。多分、砥ぐことのできる環境がなければとっくに止めていたと思います。切れない彫刻刀で彫るのはストレス以外の何者でもないから。かといって砥石で砥ぐのは難しく私は諦めました。刃物店や先生のところで砥いでもらったこともありますがそうそう砥ぎには出せません。紙やすりで対症療法的にごまかしながら彫っておりました。そこに燦然(さんぜん)と現れたのが仏像彫刻仲間...

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痛みと向き合う人に

カテゴリ:SHOPのあれこれ

友人知人に少しずつこのサイトの存在をお知らせしています。小地蔵さん作りに関する記述は己の深い心中をさらけ出すものなのでこれを知り合いに見せるのはかなり気恥ずかしいものでしたが、私のやろうとしていることを理解してもらえてホッとしています。痛みを抱えたまま、それを押し殺して生きていくのは辛いこと。もしそうであるなら、人生のどこかの時点でそれを解消して楽になってほしい。そしてそれが死別から来る痛みである...

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