やすりはかけておりません
小地蔵さんを見た人からよく聞かれます。「これはやすりをかけて仕上げるの?」と。いえいえ、仏像彫刻にやすりはかけませんよ。なにせ先生からしっかり言い聞かされておりますから。やすりをかけた木肌というのは10年くらい経つと表面がきれいでなくなってくるのだそうです。何百年もこの世に存在し続ける仏様であれば(先生が彫ったものはきっとそうだよね)、長い年月が経っても素の木肌が美しくあるよう配慮が必要。だから彫刻...
続きを読む試作ほぼ終了
長い時間かけて試作を続けてきましたが目途がつきました。ここまで付き合ってくれた友人知人の皆さん、本当にありがとう。試作を始めてもう1年以上経ちます。オリジナルができあがる前の練習段階から周囲の人たちが作品を受け取ってくれました。今でも大した腕ではないですが1年前はもっと未熟だったわけで。それでも心だけはこめて1体ずつ大切に作りました。付き合ってくれる人がいたからこそ、ここまでできました。来月、小地蔵...
続きを読む空海展
静岡県立美術館で開催中の「ふれる空海」、行ってきました。仏像は少なめで大きいのが聖観音(平安時代だったか?)1体、あとは小さめの大日如来や弁財天など4体。それに空海(弘法大師)像の本物とレプリカ。書と絵が多かったです。仏像を目的とするには物足りないかもしれません。そもそも展示スペースがそう広くないので全体としてこじんまりした感じです。私は道具類に大喜び。手の平サイズの厨子に入った小さな大日如来は、非...
続きを読む写経でペン習字
たまに写経をしています。といっても功徳を求める気持ちはなくて、細筆の練習をしたいがためです。お金をかけず気ままに筆遣いを習うにはいいかなと思いまして。以前は作品の裏に刻む銘を鉛筆やボールペンなどで書いておりました。しかしある日、制作の参考として拝借した先輩の仏像にあった筆書きの銘見て、素敵だなと感じたのです。どうせ書くなら筆で書いた方がカッコイイ。私も筆で書きたい。でも子供の頃から細筆は苦手。なん...
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