天先そらさき 案内人ブログ

仏像制作を中心に作(創)ること、幸せに生きることを綴ります

聖観音仏頭完成 しかし失敗

カテゴリ:習作

瑠璃観音の練習として作った仏頭。できたけど、先生からは最も根本的な部分でのダメ出しがありました。耳たぶの下の位置とあごの位置が揃っていなかったのです。可能な限り修正はしてみたものの、あご下を短くした分、今度は顔がまん丸になってしまって、気に入らない…。仏さまの顔は面長でないとね。ですが、先生の話を聞いたところでは、造作の出来不出来より、最も基本的な事柄を守ることの方が仏像を作るうえでは大事なように...

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仏師 故・金丸悦朗氏 常設展

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

だいぶ前になりますが牧之原市にある故・金丸悦朗さんのご自宅へ作品を見に、仏像彫刻仲間でお邪魔しました。静岡空港や石雲院のすぐ近くです。奥様が案内してくださいました。すごいという言葉しか出てきませんでした。金丸さんの作品は、効率とか採算とかそんなものは完全に彼方へ吹っ飛んでいると思います。細部まで、納得いくまで緻密に作り込んでありその点隙は無く、そしてユーモラス。思いを形にするとはこういう事なのだと...

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彫刻刀の裏側

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

木彫りTVにUPされた動画を見て、そうなのか~と独り納得。先輩方から、彫刻刀の砥ぎではバリ(返し)取りは要らないと教わりました。彫刻刀なら彫っているうちにバリは取れるからとのこと。逆に、裏を下手に削ると切れなくなると警告が。動画タイトルの「ウラ押し」はバリ取りとは違うのか?動画を見て理解しました。ウラ押しは毎回やる必要はなくて、刀を使っていくうちに短くなってきたらやるものなのですね。包丁は砥いだら毎回...

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本質を突く

カテゴリ:雑記

NHK 100分 de 名著、今月は「維摩経(ゆいまぎょう)」という仏典だそうで、聖徳太子が日本で初めて作ったのだと解説されています。私はたまたま第2回の"「得意分野」こそ疑え"を見て、非常に興味をそそられました。その分野での第一人者に対し、その人の最も得意とする事柄に投げかける「独りよがりになってない?」「それって単にあなたの考えでしょ?」「それでホントにいいの?」という維摩(都市に住む一市民)の問いかけが、...

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ぷらっとこだま プランの不思議

カテゴリ:雑記

東京へ出るときによく使う切符がぷらっとこだま系のプラン。JRの純正切符ではなくJR東海ツアーズの企画商品です。東京日帰り1dayプランだと、指定の電車に乗り遅れても後発のこだま自由席に乗れるのが魅力です。1000円分の買い物券がついて1万300円。が、片道だけのぷらっとこだまだと指定電車の指定席以外には乗れません。後発列車の普通席も×。宿泊付きのプランには後発列車普通席に乗車可と不可があります。プランを選ぶときに...

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遠い旅路のお供に

カテゴリ:非販売品

従兄が亡くなりました。50歳、まだ若いのに。母親であるおばさんの心の痛みは察して余りあるものです。棺に携帯型(台座一体型)の小地蔵さんを入れさせてもらいました。お地蔵さんが道案内して連れて行ってくれるから、迷子にならずに天国まで行けるでしょう。そう思うことで遺された親族の気持ちが少しでも和らぐなら幸いです。亡くなった後でも、できる事があるって幸せなことだと思います。十分な時間をかけられなかったので簡...

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奈良・西大寺展 日本橋へ

カテゴリ:仏像彫刻周辺の話

行ってきました。すごい人でした…。吉祥天展示中だし、もうすぐ東京展示終了だし(今週末)、仕方ないですが。展示物下部に設置された説明文が人垣で読めない状態でしたので、音声ガイドを借りたのは正解だったように思います。快慶展が気迫ある像だったのに対し、こちらは穏やかに微笑む仏さまが多かったように感じます。心和む仏像たちでした。仏像の数はそれほど多くなかったですが見応えはあり、一番の目的だった吉祥天はさす...

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できることをやる

カテゴリ:習作

瑠璃観音もそろそろ顔や頭を作っていかなければいけない段階に。白衣観音は仏頭を含めて複数作っているので瑠璃観音も基本的にはそれと変わらないのですが、衣を被らない頭をどうしようかな…という迷いもあり、とりあえず本番は置いといて、仏頭で練習に入りました。まだ途中ですのでちょっと不細工です(笑い)。向かって左は先輩が貸してくれた見本。15年前、仏像制作経験初期に作ったそうです。いやほんと上手。最初からこんな...

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仏像がつり目なのにも理由がある

カテゴリ:販売作品

仏像の目はつり目です。目尻がしっかり上がっています。そういうものなのだろう、くらいにしか考えたことはなかったのですが、先生が理由を説明してくれました。目の形というのは見る位置により違って見えます。仏像は通常、高い位置から人を見下ろすもの。最初から普通の目に作ってあると、人が下から見たらひどくたれ目になってしまって締まりがない顔になってしまうから。そういうわけで、見上げた状態でちょうどよい程度に目尻...

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