仏像流し
一生懸命作ったもののどうにも納得いかなかった作品は川に流して収めてやる、という記述を仏師の方の本で目にしました。お雛様みたいだなと思ったものです。
今のお雛様は自然分解されない素材が使われていることも多いのでそうそう流せないですが、木だけで作った仏像なら間もなく朽ちて大地に還るからそれも可能。雛流しならぬ仏像流し、ですかね。
東日本大震災関連のニュースで、亡き人の供養にと海へ花束を投げている写真がありました。それを見て、「ああ、小地蔵さんも海へ流してやれる」と思ったのです。花束だと、包装に樹脂製品を使っているものはダメとか(海を汚してしまう)そういう配慮が必要ですが木の仏像ならそういう気兼ねは要りません。
哀しみは何年経っても消えることはありません。表面から消えたように見えても静かに心の底へ積もっていきます。広い海のどこかへ消えてしまった大切な者の魂も、お地蔵さまなら見つけ出して天国へ導いてくれる。そう思えたら遺された人の心も少しだけ慰められるかもしれません。
追悼のために海や川へ流したいという方は注文時にその旨お知らせください。本体と台座を固定する(接着剤は使わず木材のみで)作業は無料でさせていただきます。
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