仏像制作を中心に作(創)ることを綴ります

小さい物を作る時は

2017/03/09
習作

初めて仏像の持物(じもつ)を作ったのは錫杖(しゃくじょう・修行僧が持つ杖)上部の丸い部分でした。↓これと同じような形の物です。
錫杖を持った小地蔵さん

その時は、作る部分が小さいせいで固定できずに四苦八苦。ベテランさんに「最初から小さく切り落としちゃダメだよ。長く作って最後に切ればいいから」と笑われたものです。

小地蔵さんで6地蔵を作ると持物も必要となります。これが結構手間がかかりまして…。例えば柄香炉はこんな風に仕上げまでして、最後に切り離しその面をきれいにします。使うのこぎりは細工用の薄刃。最初から小さいままで作ろうとしても持って固定できないので作れません。
香炉の彫り出し

私の作る物はこの程度ですがベテランさん制作中の千手観音の持物はもっと小さくて、その上精巧に作られています。

そうそう、錫杖は最初に輪の中の穴を作るんですって。外の輪郭を落としてから中を空けると割れる可能性が高くなるのだそうで。確かに順序を守らないと割れました。錫杖も、棒と接続する部分を太く長く付けたままで作って最後に切り落とします。
錫杖の彫り出し

でもまあ、もし割れたとしても私たちには木工用ボンドという強い味方がいますから(笑い)。

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