仏像制作を中心に作(創)ること、幸せに生きることを綴ります

本物の布で衣紋を確認する

2024/04/01
習作

だいぶ前に書いたことがあるのですが、最近、サフランの小屋に吊るした絹(着物生地)がいい感じにドレープを描いていて、衣紋の参考になるなと思ったので、改めて記載します。ウサギ小屋に吊るしたシルク布

先輩たちから教えてもらったことのひとつに、衣紋は本物の布を見て参考にするといい、というのがありました。

ある人は、菩薩像の衣がどこをどう回ってどうなっているのかを理解するため、奥さんの体に布を巻いてもらってチェックしたと話してくれました。

仏さまの衣って、大きな1枚の布を体に巻いて衣装としているらしいのです。その1枚布をどうすればあんな形になるのか、頭で考えても分からないし、分からないと衣の重なり方を間違えます。衣紋の出方もおかしくなります。そこを突き詰めようとしたら、実際に巻くしかありません。

仏像が創られた時代を考えれば、布の材質は絹ですかね。僧侶なら綿かなと思うのだけど、仏さまは高貴な人として扱っただろうから、身分の高い人が身にまとう布って、絹ですよね。歴史は苦手だから知らんけど、そう推測したら、絹の布が作る柔らかなドレープは一番仏像の衣紋に近いのではないかと。

私が実物でチェックしているのかって?ほとんどしてません。初心者の頃にひだの出方は少々見ましたが、後は「下図どおり」。図面がはっきりしないときは他の仏像を観て真似てました。あとは何となくやり過ごす、みたいな(笑)。地蔵菩薩、白衣観音、瑠璃観音

今度衣紋をしっかり入れる機会が来たら、この布のひだは参考にしようと思います。そこそこの大きさがないと複雑な模様は入らないので。

余談ですが仏師の宮本我休さんは服飾の世界から転身されたそうで、彼の作る衣紋はひときわ素晴らしく美しいのです。ご本人もコメントされてましたけど、服飾の世界にいたからこそ衣紋にこだわるのだそうで、それがひとつの、彼が創る仏像の大きな特徴となってます。もちろんお顔もお姿も素晴らしいですが。

尚、中の嶋田園鉄道さんによれば仏像の事典という本に仏さまの衣装の着付け方法が詳しく掲載されているそうです。衣装を正しく彫りたい方はご参考に。こちらのHPは仏像に関する知識がいっぱい詰まっていて勉強になります。

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